誰にも部にあった生き方があると思う。 理由はどうあれ、あるまじき行為だと、誰かに疎まれなくても自分が良く知っている。でもそうしなければ、あなたと並んで笑ってはすごせない。 受話器の向こう、繰り返される声。 辞められない。辞めたいのに……。 持って生まれたものが違い過ぎる二人。親友として肩を並べるのにも限界があった。 誰も信じな誰も愛さない。 フツフツと湧き上がる嫉妬。 愛と友情とその狭間で蠢くもの。 欲望にまみれたヒューマンドラマ。 人は時にしてそれを愛と呼ぶ。 |
人物紹介 |
姫野乃ノ美(ひめのののみ) |
この物語の主人公。通称ノン。世梨花とは高校からの付き合い。持ち前の明るさで世梨花と親友を演じているが、腹の底ではどろどろとしたものを抱いている |
鶴見世梨花(つるみせりか) |
通称シェリー。知識と美にあふれているため、クラスでも会社でも中心人物として、何でもてきぱきとこなす。財閥の御曹司に見初められ、順風満帆と思われたが…… |
妹尾瑞樹(せおみずき) |
妹尾グループの御曹司。清潔感溢れ、世梨花にべた惚れで、形無しである。 |
椎野ヒカリ(しいのひかり) |
通称ピカ。世梨花と同中学出身で、乃ノ美は世梨花のストーカーと思い込んでいる。 |
堂脇亮子(どうわきりょうこ) |
乃ノ美たち同様同じ高校に通っていた。世梨花とは、学校ではいろいろな意味で1,2位を争う仲だった。しかし、それだけではなかった。 |
一颯恭太(かずさきょうた) |
瑞樹とは幼馴染で、頭の切れが良く、瑞樹の片腕として秘書を務めている。 |
藤原伸児(ふじわらしんじ) |
亮子の自称恋人。売れっ子俳優だが、惚れた弱みで、亮子には頭が上がらない。 |
妹尾真知子(せおまちこ) |
妹尾とは血がつながらない母親。強欲の持ち主。 |