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化粧品会社に勤めている乳井室天璃はなぜか浮かれずにいた。 その原因というのが、実の妹、瑠璃にあった。 二人はだいぶ年が離れており、瑠璃が幼い頃、忙しい両親に代わって天璃が育児を担当。 そのせいなのか、原因は定かではないが、いつしか瑠璃は天璃のことを愛し始めてしまう。 禁じられた恋。健全な天璃はそれを阻止するため、九州からはるばる東京の大学を選び。就職も東京でした。 なるべく接点を持たないように努めてきたのだが、この春、瑠璃が東京の大学へ進学すると言い出したのだ。 甘く漂う恋の香り。 騒がしい季節の始まる。 |
| 乳井室天璃(にいむろあまり) | 化粧品会社に勤める中堅社員。服のセンスが良く、凛とすればそれなりに居男だが、自信のなさが顔に出てしまっている。同僚たちからはテンちゃんの愛称で呼ばれている。 |
| 乳井室瑠璃（にいむろるり） | 天璃と１０歳離れた妹。地元にファンクラブが出来るほどの顔立ちで、そのネットワークは侮れない。 |
| 最上美希（もがみみき） | 売り出し中の新人女優。ひょんなことから天璃と知り合い、恋へと張ってさせて行く。 |
| 蒲池比呂美（かまちひろみ）＊柴田 | 天璃の初恋の相手。偶然の再会を果たす。恋多き女性。 |
| 鈴木愛子（すずきあいこ） | 天璃の同僚。一年先輩。会社案内の巻頭カラーを飾るほどの美しさも、めっきり落ちて来てしまっている。同僚隊からは鈴木女史と恐れられている。酒癖に難あり。 |
| 森岡元（もりおかはじめ） | 天璃の同僚。後輩だが、馴れ馴れしい性格。情報ツウで、あまりの疎い部分を実はカバーしてくれる頼もしい相手。 |
| 下塚専務（しもづかせんむ） | 営業上がりで、あまりに目を掛けている。口が上手く、底抜けの明るさに天璃は眉間を顰めることもしばしば。 |
| 高瀬帆南（たかせほなみ） | 総務課の新人社員。天璃へひそかに恋心を抱いている。 |
| 庄司華絵（しょうじはなえ） | 寿退社をした社員に代わってやって来たのが庄司。元美容師で森岡とはケンカ友達だったはずが、気が付くとお互い意識会う仲。天璃改造計画を打ち立てた張本人 |
| 不破彰浩（ふわあきひろ） | 芸能事務所『ハニーカンパニー』の社長。美希の移籍を快く引き受けてくれた上に、瑠璃達が結成させたバンド『ロースヒップス』を引き抜く。すべてに於いて冷静沈着で、かなりの切れ者。 |
その他にも、古崎すばるは大学で瑠璃と知り合い、バンドを結成させる。天璃の仕事関係者にも個性豊かな人物が盛りだくさんで、この物語は構成されています。
